賢い塾の選び方
６−０３１．家庭教師派遣を装った教材販売に注意しましょう
緊急警報・悪質商法−−こんどはあなたがカモになるかも・・・
（経済産業省のパンフレット・２００５年１０月）
考察
経済産業省が発行した「悪質商法に騙されないようにしましょう」という主旨のパンフレット。東京の某区の出張所で発見した。Ａ４判１２ページで、紹介している悪質商法は、
- リフォーム工事（屋根工事と床下換気扇・除湿剤）
- 点検商法（浄水器と寝具）
- 空き店舗での催眠商法
- 資格商法二次被害（電話勧誘）
- 家庭教師と思わせる教材販売
- 内職商法
の６種類。
行政発行のこのようなパンフレットには、これまで家庭教師派遣を装った教材販売はほとんど掲載されたことがなかった。しかし２００５年１０月発行のこのパンフレットで取り上げられたということは、この商法の被害が相変わらず減っていない、あるいは逆に増加しているものと考えられる。
悪質な教材販売会社に対する行政処分としては、当ホームページではこれまでに、
の３件を紹介してきたが、このうち６−０２３と６−０２６は家庭教師派遣を装った教材販売である。行政処分をしたのは６−０２３は東京都で、６−０２６は経済産業省。東京都と経済産業省で協調してこのような商法の撲滅を目指しているのか、あるいは協調せずそれぞれ独立しての活動を展開しているのかは分からないが、できれば両者が協調して、さらには他県の担当部署も連携して、徹底した周知徹底を行うことにより、高額教材販売を殲滅していただきたいと切に願う。
こう考える理由は、高額教材販売による被害が、その代金だけにとどまらないからだ。高額教材にお金を使ってしまい家計に余裕がなくなると、塾に充分に通うことができなくなる。そして何より、学力の上がらない質の悪い教材に取り組んでしまうと、受験までに残された貴重な時間を無駄に失ってしまう。失った時間はいくらお金を払っても取り戻すことはできない。この結果、本来は合格できる学校に合格できなくなってしまう可能性がある。高額教材販売会社の社員は、「自分の仕事は、他人の人生をむちゃくちゃにしている可能性がある」という重大な事実に気がついているのだろうか。
なお、パンフレットの巻末に、困ったときの相談窓口（経済産業省の関係部署）の一覧が掲載されている。全国にある消費生活センターは都道府県か市町村が開設している機関で、経済産業省とは直接的な関係はない。
- 北海道経済産業局消費者相談室 ０１１−７０９−１７８５
- 東北経済産業局消費者相談室 ０２２−２６１−３０１１
- 関東経済産業局消費者相談室 ０４８−６０１−１２３９
- 中部経済産業局消費者相談室 ０５２−９５１−２８３６
- 近畿経済産業局消費者相談室 ０６−６９６６−６０２８
- 中国経済産業局消費者相談室 ０８７−８６１−３２３７
- 九州経済産業局消費者相談室 ０９２−４８２−５４５８
- 沖縄経済産業局消費者相談室 ０９８−８６２−４３７３
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