情報提供日：２００４年１月９日
情報提供者：こたつさん（東京都多摩地区）
先日、＊＊＊プリグループのグロー＊＊という会社の＊＊＊２１という教材の説明を自宅で聞いたのですが、とても不愉快な思いをしたのでメールさせてもらいます。
まずはじめは、電話でした。感じの良いおばちゃんといった感じの人がとうとうと話すので、ついつい訪問の約束をしてしまいました。セールスポイントは、「短時間で効率の良いポイントをおさえた教材」「塾と通信教材の良いとこ取りをした教材で塾より安い！」という２点でした。
説明する女性の方は、約束の時間より早く来ました。最初に「私が今日説明するのは『現在の受験、内申のありかた』と『教科書の指導書の内容』の２点だけです」と言いました。しかし、今の学校の教育事情や内申の付け方、高校受験の推薦入試を受けられるように効果的に勉強するには、などと話は延々と続きました。結局、２時間半です。私は家の中には上げたくなかったので、寒すぎるわが家の玄関で正座をして耐えたのでした。
段々気が遠くなっていくなかで、私の頭に残っていたのは、以下の５点です。その他にも、教材のいいところを連発しました。「いい都立高校に行けば、有名大学だって受験守備範囲にはいってくる。高いお金払って私立に行くより、いい都立高校に安く入れるように、いまから二重丸の所を短時間でしっかり覚えて、良い成績を出しておく必要がある」とか、「短時間で勉強できるから、学校生活をエンジョイする余裕も出てくる」などです。
- 教科書の教師用の指導要項には二重丸の必ず教えなくてはならない個所が明記されている。義務教育である限り、必ずこれはテストに出さなくてはならない内容である。うちの教材はここがおさえられる教材なので、高得点を取ることができる。教師の親を持つ子の成績がいいのは、この指導要項がわかるから！。
- 小学３年生からの内申点が中学１年のクラス分けに使われ、中１の成績にも影響するので、高校受験の内申点にも大きな影響がある。小学３年からの成績が大切なので、我が社は小３の親御さんにのみ、いい教材を教える電話をしているのだ。
- 今８０〜９０点の成績を小学校でとっているなら並。中学にそのままいけば、必ず成績は落ちる。通知表の評価でいけばオール２といった所。オール２では行ける高校は良いところはない。だから、この教材を今から使った方がいい。
- 内申点を上げるには、主要教科以外の他の教科の成績も重要だ。ウチの教材を使えば、他の教科も勉強する時間ができる。
- 塾に通って成績が上がるのは１０人に１．８人、家庭教師の場合は１０人に１．３人というデータがある。塾や家庭教師で必ず成績が上がるわけではない。
私自身、不勉強なのでいい情報として受け取りました。しかし、「理解いただけないのなら、すぐ帰ります」、ちょうど父親もいたの途中から一緒に聞いてくれと言われ同席したところ、「お父様が聞かないのなら帰ります（そのようにしろと本社から言われてますから」と言うあたりに、何か不自然な感じを持ちました。
また、自分で持って説明している教材は、なかなか私の手に取らせてくれず、何度も言うとしぶしぶ持たせてくれましたが、すぐかばんにしまおうとします。良く見ると、小学校３年のウチに来たのに、見せてくれた教材は中学のものです。「小３の教材はないのですが」と聞くと、「たいしたことはないです、これと変わりませんから」とごまかします。新聞の切り抜きが分厚いファイルになっていましたが、めくるのが早すぎて良く見えません。他の資料も一部を折って見せたり、すぐにしまってしまいます。資料類はどうも、じっくり見てもらっては困る代物のようです。
実際の勉強方法が良く分からず、説明が不十分です。聞いても具体的にイメージできません。「納得してもらえたなら金額を説明しますが」、と言っていざ説明し始めると、「小学３年から中学３年まで塾、家庭教師の場合ではこれくらいかかる。でも、ウチは・・・」と出してきたのが金利表。分割では３回では４％、４８回（４年）で３９％！。理科や英語の有無や、小学３〜６年までのもの、中学３年までのものなど教材はいろいろな種類のものがあるようですが、細かく書いてある資料を手に取らせて見せてくれません。さらに驚いたのは、金額です。何と上は３３０万円！。
「今すぐ決められない、パンフレットを置いていってもらって検討したい」と言うと、「この説明で今決められないと言うなら、納得いただけなかったと言うことですので、帰ります。消費者保護法で何回も電話したり、説明しに訪問したりしてはいけないことになってますから」と言うのです。そんな高額なもの即決できないので「仕方ないですね」と言うと、帰り支度を始めながら「月々９,０００円のもあります、だいぶ違う内容になりますけど。今やってるチャレンジや公文をやめても無理なんですか」と言いました。「公文は子供が好きで通っているので」と言うと、「あぁ、公文狂って言うんですか、そういう方はウチの教材は理解してもらえないんですよね（ここが一番頭に来る！！）。これから大変ですねぇ〜、塾をこれから選んで通わせるんでしょう。お金もかかるし、なかなか塾でも成績が上がる子は少ないですからねぇ〜」ですって！。
私には「この教材を使わないなら、無駄なお金と時間を使って、成績も伸びるかどうか分からず、子供の将来も大変ねぇ〜」って聞こえたのです。なんで捨てぜりふまで言われなきゃいけないのかとても不愉快になり、パパは出ていった途端に玄関に塩をまいたのでした。
その直後、以前電話した通信教育の＊＊ですが〜、などという電話がかかってきて、ぐったり。体が冷えきって頭が痛くなり、寝込んでしまいました。その後ホームページ「賢い塾の選び方」を見て、「契約しなくて良かった」と少し気分的に安心しました。いっぱい書かせてもらいました。どう思われますか？。
１か月くらい後、番号非通知でグロー＊＊の男の人から電話がありました。「先日訪問した女性のスタッフは、何か失礼などはなかったでしょうか？」という内容のものでした。
「何時間くらいいたか」と聞かれ「３時間くらい」と答えると、「長くても２時間で失礼するように言ってるんですが」と謝られました。「教材の説明などどうでしたか」と聞かれたので、「教材はほとんど見せてもらえなかった、前振りが長すぎだ」と伝えたら、「熱心なスタッフなんですが」とのこと。
「言葉遣いとかどうでした」と聞かれたので、「捨てぜりふに頭に来た」と文句を言うと、「そうですよね、申し訳なかったです」と言いながら、「で、息子さんはもうすぐ４年生ですが、塾は公文だけですか。自分で勉強するほうですか。ご兄弟はいますか」などと聞いてきたので、「『来ていただいて、今の教育について話していただいて、そこだけでも勉強になったね』と主人と話をしました。そちらの教材は縁がなかったと買う気はまったくありません」と言うと、「こういうことがあると、どうしても評判が悪くでてしまうのですよね」と言いながらも、結構あっさり電話が終わりました。「この後、まさか何にもないよね」と、目的が良く分からない電話に気持ち悪さを感じたのでした。
この電話は一体、何なのでしょう。どう思われますか。
後日の電話の主は、セールスマンの上司と思われます。とするとこの電話は、フォローアップセールスと、セールスマンの勤務状況調査を兼ねたものである可能性が高いです。
フォローアップセールスとは、通常のセールスで逃した客に対する再アタックです。１回逃げられたとしても、その客に対してはある程度詳しい説明がなされているので、まったく何も情報を伝えていない客よりも成約率が高いだろうと考えて、再度の掘り起こしを図るという作戦です。
セールスマンの勤務状況調査とは、セールスマンの仕事ぶりのチェックです。この手のセールスマンは、契約が取れれば大きな歩合給が手に入ります。契約が取れなくても、まじめに訪問販売に精を出しているなら、基本給だけはもらえます。セールス日報にウソ八百を並べて、訪問販売に出かけたふりをして喫茶店やパチンコ屋で時間つぶしをしているようなセールスマンは、それがばれるとクビになります。
おそらく、こたつさんのお宅を訪問したセールスマンは、なかなか契約が取れないダメセールスマンなのでしょう。上司が、もしかしたらまじめに働いていないのではないかと思って、セールス日報の内容確認をして、本当に訪問したのかどうか確かめるためにこたつさんのお宅に電話をしたのだと思います。