情報提供日：２０００年６月２０日
情報提供者：ドントトライさん
さいたま市の「家庭教師の＊＊＊」で働いていた者です。
大学に入学してすぐに、同じ学部の同級生の人が、僕や僕の回りの人たちに「名前を書くだけでいいから」と言い寄ってきました。僕を含め周りの人たちも、差し出された名簿に名前を書いてしまいました。
このような講師集めは、「せっかく知り合った人とはまずい関係にはなりたくない」という僕らの心理を利用した巧妙な手口です。正社員を使って人集めをする他の家庭教師派遣業者と比べて、たくさんの人を効率的に集められます。
その日のうちに、「説明会に来てください」と電話がかかってきました。僕は断らずそれに行きましたが、断った僕の知人Ｓの話によると、断っても断っても何回もしつこく電話がかかってきて、「説明会に行く時間はないし、それ以前に興味がありません」と言ったのに、アルバイトと思われる＊＊＊のスタッフは「ちょっとぐらい暇はあるだろう」としつこく迫ったそうです。おそらく、＊＊＊の事務スタッフの仕事には、ノルマが課せられているのでしょう。
説明会と研修会を兼ねたその集まりに行ってみたら、Ａ４版の紙が何枚か束になったものを渡されて、＊＊＊側のアルバイトの人がそれを読むのを聞いて、聞き終わったら書類にサインし、教師登録が完了、という具合でした。こんなものを研修と呼んで良いのでしょうか。盛んに宣伝していた「忘れないコツ学習法」と言うのは、一体何なのでしょうか。僕には分からずじまいでした。そして、何故か教師登録カードには、ＪＣＢカードが付いてきたのでした。
ランチタイム前に仕事の報告書を大学の近くにある＊＊＊に提出しに行ったら、事務スタッフは「今は時間ではありません、後で来てください」と言い、受け取ってもらえませんでした。僕みたいな時間の配分が比較的柔軟に利くような人間はまだしも、そうでない人間に対して考慮をしているとはとても思えません。
夕方に行ったら、「もう遅い」と言われ、またも書類を受け取ってもらえませんでした。３回ほど出直したところで、やっと受け取ってもらえました。教師に対する配慮があまりにもなされていません。仕事中のケガに対する補償が教師登録カードに付いているとはいえ、そういうことと同じくらい大切で、しかも簡単なことがあるのではないでしょうか。
他と比べて教師がもらえる給料に対して大きな差はなくとも、＊＊＊の授業料は他と比べてかなり高額なようです。何を言いたいかは、もうお分かりだと思います。
また、家庭教師の仕事をしても、給料明細が出ません。給料に関する条件も口約束だけで、いくらでもあっちの都合の良いようになります。授業の回数に関しては働いている側にも証拠が残るのですが、単位時間当りの給料を下げられてもこっちには対抗する手段がありません。契約は、とことん働く側に不利になっています。
蛇足ながら一言。かつて＊＊＊のＴＶＣＦで使われていたセリフである「mother、mを取ったらother、他人です」というのは、根本的な間違いです。otherは形容詞であって、名詞ではありません。そしてそもそも、mother（母）の語源は、mouth（口）だそうです。motherとotherには、まったく関係がありません。人を教育する側がこんな間違いを犯しているのでは、常識を疑わざるを得ません。
そんなくだらないものをＴＶで流す前に、給与明細を出すほうが先であると思います。教師を大切にしないと、質が下がっていくのは自明です。